東京証券取引所(東証)は日本の経済活動を引っ張っている大手企業などを中心とした上場企業が集まっており、一部と二部があります。いわゆる東証一部と言われている一部には、大企業や経営の安定した優良企業が上場しているため、東証一部上場企業というと世間では信頼度が増すほどです。
薬剤師の勤務する調剤薬局やドラッグストア、製薬会社などにおいても、東証一部上場企業が多数あります。調剤薬局では日本調剤や総合メディカル、メディカルシステムネットワーク、アイセイ薬局、アインファーマシーズなど。ドラッグストアでは、マツモトキヨシHDやココカラファイン、ウェルシアHDやスギHD、サンドラッグ、キリン堂などがあります。さらに製薬会社となると、武田薬品工業や大塚ホールディングス、アステラス製薬、第一三共、田辺三菱製薬、中外製薬、大正製薬ホールディングスなど、名だたる企業が続きます。
これら東証一部上場企業の特徴としては、まず企業としての組織体系がしっかりしていることがあげられます。薬剤部などの実務部門だけでなく、人事部や総務部など、組織の間接部門にも十分なスタッフが用意されているため、福利厚生などのサポートがしっかりしており、働く環境が整備されています。
また、新人や転職者に対する教育・研修制度が充実しているのも大きなメリットです。薬剤師といっても扱っている処方箋の種類や、どんな業態で働いてきたのかによって、転職した際には新しく学ばなければならないことが山積みになりがちです。スタッフ数がぎりぎりの職場であれば、仕事をまわしていくことで精一杯で、新しいことを勉強する時間を取ることがなかなかできません。その点、東証一部企業であれば、人数にもある程度余裕があるところが多く、集中して研修を受けることが可能になります。
他にも、給与体制や昇給システムがきちんと整備されているのも働く側としては大切なポイントです。どれだけ優れた勤務実績を有していても、そのことをちゃんと評価してもらえる人事評価システムや昇給制度がなければ、やはりモチベーションを保つのが難しいものです。東証一部企業であれば、より正当な評価を受けられる環境が用意されていますので、キャリアアップを志す薬剤師にとっては、理想的な職場と言えるかもしれません。
薬剤師としての自分をより高めながら、同僚と切磋琢磨して成長していけるようにという配慮のもとで、さらにステップアップを目指したいと考えている人でしたら、東証一部企業への転職をおすすめします。